整体への思い
学生時代に出会った野口整体から、はや30年が経ってしまいました。
「おい君、それは逆さだぞ!」
と、お腹の中の子供に語りかけ、その場で逆子を治してしまう野口晴哉先生。
遠隔操法で瞬時に相手の状態をキャッチするアヒムサ健康法の岡林先生。
触れてもいないのにヨシオカの重心を奪われた身体道の青木先生。
本当にすごい達人たちに出会わせていただきました!
しかし、あまりにも達人すぎて自分が、整体をするなんておこがましい!…
という気持ちが今までずっとありました。
しかし、快医学の瓜生さん亡き後、意思を引き継いだ坂田さんや我妻さんや
その仲間たちに出会い、
こんな自分でもはじめていいのかな…と思い始めて15年。
気がつけば自分も50という年齢になっていました(笑)。
コロナで社会全体が、疲弊してゆき、ますます西洋医学・科学一辺倒で進んでいく状況の中、
人と関わり、活き活きと生きる、いのちの世界を伝える人が、本当に少ない今日、
「このまま、このすばらしい整体思想、技法がこのまま埋もれてしまうのは、日本にとって
とてつもなく大きな損失ではないか!」
と畏れ多くも思ってしまいました。
達人たちの足元にも及ばないのは百も承知です。
ですが、先人たちが亡くなった今、知る人が少なくなっているのも事実。
未熟ではありますが、それでも
「からだを通じていのちを伝える伝え手になろう!」
と、決心いたしました。
わたしたちには、からだがあります。
そしてこころもあります。
しかし、これらは、言葉は別でも一つのものの裏表。
いえ、むしろこころが先なのです。
モノからこころが生まれたのではありません。
こころからモノが、生命世界が現れたのです。
この転倒した認識世界が、すべての問題の根本原因であるように思います。
「わたしと関係のないものなど何一つない」
…ということは、整体や出会いを通じて実感しているところですが、
「交通事故も病も100%心因性だ」
と、いみじくも野口先生が言い切ったように
私も、深い心の世界を探求していきたいと思います。
これから出会うみなさん方と、そんな豊かな心の世界を一緒につくりあげられたら
絶対、世界は、すばらしい方へ変わっていく!と夢想しています。
そんな世界を、空想しながら、
遅ばせながらわたしも整体の道を進んで行こうと思います!
これからのみなさんとの出会いを楽しみにしています!
2020年11月 吉岡 潤